Slack vs Chatwork|両方毎日使う担当者の結論と3つの判断基準

業務効率化ツール

「社内のチャットツール、SlackとChatworkどっちにすればいい?」——比較記事を開いても機能の一覧表が並ぶだけで、結局自分の会社ならどちらなのかは書いていない。そんなモヤモヤを抱えていませんか?

じつは、この2つは「どちらが高機能か」で選ぶと失敗します。性格がまったく違うツールなので、会社の条件で選ぶのが正解です。

なぜ言い切れるかというと、私は中小企業の実務でSlackとChatworkの両方を毎日使っているからです(社内と取引先で使い分けています)。機能表からは絶対にわからない「使い勝手の肌感」も含めてお伝えします。

この記事では、実務目線での両者の違いと、中小企業がどちらを選ぶべきかを判断できる3つの基準、そして意外と語られない「併用」という現実解を紹介します。

読み終えて頂ければ、自社の条件に当てはめてどちらを選ぶか自分で決められるようになります。

先に結論:こんな会社はこっち

会社の条件おすすめ
取引先・協力会社との連絡が多い(日本の中小企業・士業)Chatwork
ITに不慣れなメンバーが多いChatwork
「依頼したことの抜け漏れ」をなくしたいChatwork(タスク機能)
社内の情報共有・スピード感を最優先Slack
外部ツール(Google/freee/kintone等)と連携・自動化したいSlack
エンジニアやIT職が多いSlack
社内はスピード、社外は確実さ、どっちも欲しい併用(後述)

なぜこうなるのか、実務での違いから説明します。

2つは「性格」がまったく違う

**Slackは「社内の作業場」。**スレッドで話題が枝分かれし、絵文字リアクションで返事が済み、外部ツールの通知が流れ込んでくる。情報の流速が速く、うまく使うと社内の報連相が劇的に軽くなります。その代わり、チャンネル・スレッド・メンションの概念に慣れるまで、ITに不慣れな人は確実に迷子になります。

Chatworkは「日本のビジネス連絡ツール」。構造はシンプルなグループチャットで、迷う要素がほぼありません。そして最大の特徴がタスク機能。「この依頼、お願いします」をその場でタスク化して期限と担当を付けられるので、「言った・言わない」「頼んだのに忘れられた」が構造的に減ります。日本の中小企業や士業(税理士・社労士など)での普及率が高く、取引先との連絡手段として指定されることも多いツールです。

実務で感じる決定的な違い3つ

違い1:「返事の速さ」のSlack、「抜け漏れなさ」のChatwork

Slackはリアクション文化のおかげで、確認だけのやり取りが秒で終わります。一方Chatworkは、依頼をタスクに変換して完了報告までを追える。フロー情報のSlack、ストック依頼のChatworkという感覚です。

違い2:つながる相手が違う

Slackの外部連携(コネクト)は相手もSlackを使っていないと成立しません。Chatworkは日本の中小企業に広く浸透しているので、取引先とそのままつながれる確率が高い。うちの場合も、社外パートナーとのやり取りはChatworkに集まってきます。逆にIT系の取引先はSlack率が高い。自社が決めるというより、商圏が決める面があります。

違い3:自動化の伸びしろはSlackが圧倒的

Slackは外部ツールとの連携数が桁違いで、「freeeの通知を流す」「Googleカレンダーの予定を朝に自動投稿」「AIに要約させる」など、仕組み化の伸びしろが大きい。Chatworkの連携は最小限です。ツールをつないで業務を自動化したい会社はSlack一択になります。

どちらを選ぶ?3つの判断基準

基準1:社外のやり取り相手は、どちらにいるか?

取引先・協力会社・顧問の士業がChatworkを使っているならChatwork。IT系企業との協業が多いならSlack。社外との接続は自社だけでは決められない最優先条件です。

基準2:「依頼の抜け漏れ防止」をツールに任せたいか?

任せたいならChatworkのタスク機能がよいです。Slackでも運用でカバーできますが、標準機能として全員が同じ使い方をできるのはChatworkの強みです。

基準3:外部ツールとの連携・自動化を今後やりたいか?

やりたいならSlack。この記事のブログでも紹介しているfreeeやkintone、AIツールと組み合わせて業務を仕組み化する未来があるなら、Slackの拡張性が活きます。

3つの基準で答えが割れた場合は、「社外=基準1」を最優先してください。社内ツールは変えられますが、取引先は変えられません。

意外と語られない現実解:「併用」

比較記事は「どちらか一方」を前提にしがちですが、実務では社内Slack+社外Chatwork の併用は普通に成立します。実際、私の環境もこの形です。

通知が2か所になるデメリットはありますが、「社内の速度」と「社外の確実さ」を両取りできます。両方とも無料プランから始められるので、小さく併用して自社に合う比率を見つけるのが、導入失敗のリスクが一番低いやり方です。

※無料プランはメッセージ閲覧範囲などに制限があります(内容は改定されるため各公式サイトで最新を確認してください)。本格導入時に有料化を検討する流れで十分です。

よくある質問

Q. LINEやメールのままではダメ?
A. 少人数なら回りますが、「過去のやり取りを探せる」「話題ごとに整理される」「タスク化できる」の3点で業務用チャットが圧倒的に楽です。特にLINEは私用と混ざる問題が大きい。

Q. 無料プランだけで運用できる?
A. お試しには十分ですが、本格運用ではメッセージ履歴の制限が実務のネックになりがちです。「過去ログが見えない」は思った以上に困ります。

Q. TeamsやGoogle Chatは?
A. Microsoft 365やGoogle Workspaceを全社導入済みなら有力候補です。会議ツールも含めた比較は別記事で書く予定です。

まとめ:機能ではなく「会社の条件」で選ぶ

  • Slackは社内の作業場。速度と連携・自動化に強い
  • Chatworkは日本のビジネス連絡ツール。シンプルさとタスク管理、取引先とのつながりに強い
  • 判断基準は3つ:
    ①社外の相手がどちらにいるか(最優先)
    ②抜け漏れ防止を任せたいか
    ③自動化したいか
  • 社内Slack+社外Chatworkの併用は普通にアリ

チャットツールは一度入れると簡単には変えられません。機能の多さではなく、この3つの基準に自社を当てはめて選んでみてください。

ちなみに、チャットと並ぶ業務効率化の柱であるAIツールの使い分けはChatGPT・Claude・Gemini使い分けで書いています。あわせてどうぞ。